一番最初に訪れたのは、カフェオレのような川の先にそびえる暁の寺。仏塔の表面に中国の陶器の破片がびっしり埋め込まれてて、それらが陽光を反射してキラキラ光るワット・アルン。 金色に光る46メートルの巨大な寝釈迦像がまつられているワット・ポー。 その他省略して、魂揺さぶる歴史的建造物の数々。以外とヨーロッパチックなのが多い。 そして世界文化遺産のアユタヤの遺跡。400年の歴史があるアユタヤ王国は度重なるビルマ軍との戦いで、寺院、仏塔、仏像が徹底的に破壊がされしまったらしい。目に映る風景は、根に埋め込まれた仏像の頭部、首を切り落とされて顔のない仏像の数々、傷ついた石や煉瓦だけの土台が残る遺跡群。廃墟と化した街はほとんど手が付けられぬまま現在に至っている。 日本の戦国時代は馬に乗って戦ったが、タイの王族は、戦争の際に象に乗って戦っていたのだという。アユタヤ遺跡のそばにエレファント・キャンプがあって象に乗って遺跡後周辺まで散歩できる。馬にも少し乗ったことがあるがそれに比べて象は歩くと上下左右の揺れが激しい。日本には走る馬上から、的を目掛けて矢を放つ流鏑馬というのがあるが、タイの王族はこの象に乗って武器を操り、敵と戦っていたのだろうか? 散歩の途中、象に乗った色んな国の観光客とすれ違う。日本人が多いけど。前方からくる欧州人の観光客が笑顔で僕にカメラを向けた。僕は日本人代表として”石原都知事が話している時、節々で一瞬見せる満面の笑顔”の顔真似をして写真に撮られた。 それをみて「イシハラ トチジ ハ クチ ワルイネ」と言っていた (ウソ) ここの象はサトウキビが主食らしい。皮膚はざらざらの古タイヤみたいな感じで、細い針金のような毛が生えている。一日中、観光客を相手に働き続けて疲れているだろうにとても優しい目で見つめてくれた。
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